上智大学 学長に聞く!
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Vol.23 上智大学特集 上智大学 学長に聞く!-3

上智大学が考える"学び"とは

専門以外も幅広く学んで身につける「複合知」こそが社会で役立つ力

みなさんご存知のように、高校と大学の一番大きな違いは、大学には専門課程が置かれているということです。それぞれの学生が学びたいことを選んだ上で大学に入学し、さらに進んで"自分の専門"を決めて学びを究める。近年では、本格的な専門教育は大学院で行い、学部では一般教養に力を入れたほうが良いという意見もありますが、大学とは基本的に、専門知識や技術を身につけて社会に貢献できる人材を育てる場です。

けれども実は、大学で学んだ知識が、そっくりそのまま社会で役立つことはそれほど多くありません。社会は常に変化しています。今勉強したことが、卒業後にはもう古くなっているかもしれない。すなわち社会に出た後も、みなさんは勉強を続けていかなければならないのです。

では、大学では何を学ぶべきなのでしょう。ひと言でいうなら、多様な「リテラシー」です。さまざまなものを読んで、理解して、分析する、そしてそれを表現する能力。コンピュータリテラシーなども入ってくるかもしれない。社会に出てどんな状況に直面しても、自ら勉強して対応することのできる力です。

そうした力を身につけるためには、専門以外の分野も自由に幅広く学べる環境が大事です。例えば上智大学では、各自の興味・関心に応じて他学部・他学科の科目を履修できる環境が整っています。みなさんには大学で、ぜひ自分の専門にとどまらない、複合的な学びを経験してほしいと思っています。なぜならそうした学びで得られる複合知こそが、社会で活躍する上で必要となるリテラシーを育てるからです。

上智大学は、ギリシャ語で"最上の叡智"を意味する"Sophia"と名付けられています。この叡智こそが、みなさんに大学で身につけてほしいものであり、我々教職員が最も積極的に指導していきたい部分でもあります。

Q社会で本当に役立つ力とは? A複合的な学びで得られる'叡智'です。

キリスト教に基づいた教育方針について

キリスト教ヒューマニズムに基づく親身で面倒見の良い教育

国際性豊かな学習環境と複合的な学び、そしてもうひとつお伝えしたい上智大学の特色が、冒頭にも申し上げた、キリスト教ヒューマニズムを基盤にした教育方針です。私どもが教育の精神として掲げている"Men and Women for Others, with Others(他者のために、他者とともに生きる)"という言葉は、本学を設立した3人の神父が所属したイエズス会の教育の精神を継承したものです。学んだ知識や技術を自分の利益のためだけに使うのではなく、他者のために役立てる人。他者に奉仕することで自己実現していけるような人。そうした人材を育成することは、創立以来の上智大学の伝統であり、今日なお教職員が大切に守り継いでいるものです。

例えば本学には、伝統的に神父の教員が数多くおります。近年では割合としては減ってしまったのですが、外国人教員の多くが神父です。彼らはやはり特別な情熱を持って親身に学生の教育にあたる伝統がありますし、そうした気風は神父ではない教員にも息づいているように思います。学生数が1万人程度の、それほど規模の大きくない大学なので、教員と学生が親密な関係を結ぶことのできるファミリー的な雰囲気が強く、学生一人ひとりに目の行き届く環境がある。そうした雰囲気については、ぜひオープンキャンパスなどで受験生のみなさんに実感していただきたい部分ですね。

受験生へのメッセージ

大学入学後、自分がどのように
成長できるかを考えてください

私自身の大学時代を振り返ってみても、大学ではそれまでの受験勉強とは違う、自由な学びがとにかく楽しかったという印象が強いです。例えば歴史を学ぶといっても、たんなる史実の暗記ではなく、その歴史的事実が持つ意味を深く追究することができ、そのことがとても楽しかった。また、興味に応じてまったく未知の学問に触れたり、フランス語やドイツ語を学んだりと、思う存分自由に勉強を楽しんだ時代でした。

ですからみなさんにもぜひ、大学では自由な学びを経験してほしいですね。最近は厳しい社会状況もあり、受験生が志望大学を決める際にも、就職のことをかなり気にされているようです。もちろんそれは大切なことですし、上智大学でもさまざまな就職支援プログラムを用意してキャリアサポートを行っています。しかしそれ以前に大切なのは、学生一人ひとりが自由に学び、自由な学生生活を送ることだと、私自身は考えます。そして自由な大学生活こそが、社会に貢献できる力を養い、結果的に就職にも結びついてくのだと信じています。

今、志望校選びで悩んでいるみなさんにお伝えしたいのは、ぜひ自分で学びたいもの、勉強したいことを軸に置いて大学を選んでほしいということです。その大学に入学した後、そこでどういう風に自己を向上していけるかということを強くイメージして、大学選びをしていただければと思います。


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